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返報性を戦略的に仕込む

即戦力思考

今週の営業レシピは「返報性を戦略的に仕込む」です。

今週から6回にわたって、「承諾心理」を勉強していきたいと思います。
元はアメリカの社会心理学者のロバート・B・チャルディーニが「承諾心理」を研究し続け人が要請を受け入れる心理的現象を「影響力の武器」と名付けました。

その中でも特に承諾誘導に有効な6つの心理が
1.返報性
2.一貫性
3.社会的証明
4.好意
5.権威
6.希少性
です。

日常で、人間はある原則に基づいて判断する場合が多いです。それらの原則が上記6つの心理ということです。
ではまず今週は「返報性」からご紹介します。

一言で言うと、字のごとく無意識にお返しがしたくなる心理です。「スーパーの試食」や「無料試供品の配布」等はこの心理を見込んだものであります。では我々営業パーソンができる返報性原理の利用は商談のスタートから、事前に調べてきた顧客情報の確認やトレンド(例えばインボイス)について、とにかく質問から入り、お客様の回答に対して、相槌と共感を繰り返し行うことです。

具体的には、お客様が話している時は、常にうなづき、時には「ええ、ええ」、「そうなんですね!」「そういことだったんですね!」、「大変勉強になります」、「私も同感です」(お客様がおっしゃった内容をそっくりそのままオウム返しする等々)相手の話に関心をもち、まずは受け入れることが重要です。

一連の動作を戦略的に仕込み、自分(営業)の話に対して、お客様が関心をもってくれる、受け入れてくれる、共感してくれる等々のお返しを狙うということです。もっと言いますと、自分がしてほしいことを相手に先にすることで、結果的にはお返しという形で自分に戻ってくるということです。

この心理の効き目は非常に強いです。私の場合、商談スタートの20分間はこれに徹しています。そしてスタートから45分後に 「では次回ご提案させてもらってもいいですか」 で私の要求を自然な流れで受け入れていただいています。今週は「返報性」を意識して商談をしてください。
必ずこの効果を実感していただけます。

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著者プロフィール

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平井 徹

セールスアドバイザー
平井 徹事務所 代表
アン・コンサルティング株式会社 社外取締役
営業の「きつい」を「おもしろい」に

昭和46年生まれ51歳。大阪府摂津市で育つ。6年前に上京、現在横浜市在住。仕事の経歴は平成7年4月株式会社大塚商会入社、飛び込みメインのエリア営業配属。新人賞1位から10年連続で優秀セールス賞受賞。最年少営業マネジャーとなり、その後17年間営業管理職(大阪北支店12年、渋谷支店4年、千代田支店1年)に従事。2021年8月、平井徹事務所開業。兼業にてアン・コンサルティング株式会社の社外取締役就任。2022年7月、BtoB企業の営業支援を本格的に開始。現在顧問先複数社と契約し、社長・営業マネジャーと二人三脚で営業部門の強化に奔走。

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