今週の営業レシピは 「3つの説明」 です。
古淵元龍氏/大堀滋氏著書「営業の聴く技術 SPIN」を久しぶりに読み返しました。
SPINと言えば、下記「4つの質問」が有名ですね。
①状況質問 ②問題質問 ③示唆質問 ④解決質問
4つの質問から潜在ニーズをみつけ、その潜在ニーズを顕在ニーズに育てて、いよいよ商談のクライマックスである「プレゼン及び提案」です。この著書には、聴く技術「4つの質問」だけでなく、伝え方の技術「3つの説明」というものがあります。本日はそれをご紹介いたします。
3つの質問をアルファベットで表現すると「FAB」の3文字です。
FABとは、「特徴(Features)」、「利点(Advantages)」、「利益(Benefits)」の頭文字です。
①F特徴:商品の特性や性能、価格などの事実の情報
②A利点:商品の良さや競合他社との優位性など、売手側の視点で見たメリット
③B利益:商品を利用した結果、顧客が得る変化・利点・メリット
「特徴」を説明すると、その商品/サービスが顧客のニーズを解決する場合には反応があります。しかし顧客には競合他社など他の手段との選択肢があるため、顧客は価格の比較をはじめてしまいます。
「利点」は、あくまで一般的な解決方法です。そのため、顧客の個別具体的な事情や課題、問題の解決とは完全には一致しません。その結果、顧客は「ちょっと違うな~」という心理状態なってしまい、説明した商品に対して反論が生まれてしまいます。そのため、購入してもらうためには、反論を封じ込める「説得」が必要になってしまいます(そしてそれは往々にして失敗します)。
これに対して「利益」は、顧客が認識した課題(SPIN話法によって顕在化したニーズ)対する解決手段です。しかも、解決質問により顧客自らが「利益」を語っています。ですので、非常に大きな説得が得られるとういものです。
プレゼン/提案時において、大事なことは「顧客の利益」から話すことです。
理想的な順番は利益→特徴→効果→利益です。
プレゼン効果を最大限にするためには、解決質問によって、顧客より解決案に気づいてもらい、それを顧客の口から話をしてもらうことです。なかなか難しいことですが、それができれば無敵状態になりますよね。
お互いヒアリング時には「4つの質問」を訓練していきましょう。
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昭和46年生まれ51歳。大阪府摂津市で育つ。6年前に上京、現在横浜市在住。仕事の経歴は平成7年4月株式会社大塚商会入社、飛び込みメインのエリア営業配属。新人賞1位から10年連続で優秀セールス賞受賞。最年少営業マネジャーとなり、その後17年間営業管理職(大阪北支店12年、渋谷支店4年、千代田支店1年)に従事。2021年8月、平井徹事務所開業。兼業にてアン・コンサルティング株式会社の社外取締役就任。2022年7月、BtoB企業の営業支援を本格的に開始。現在顧問先複数社と契約し、社長・営業マネジャーと二人三脚で営業部門の強化に奔走。
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